2001年来る福招き猫まつり  瀬戸編

 今年はいきなり懇親会からスタートです。9月29日は午前中仕事があったため、それを終え、いったん自宅に戻ってからの出発です。自宅を出るころはすでに1:30を過ぎており、間に合うかどうか危ういところです。前日の睡眠不足がたたって途中で休憩していたため、名古屋インターをおりたころは少し薄暗くなり始めていました。
 途中のたばこ屋の店先に大きな石造り?の招き猫を見かけたので、気にはなったのですがとにかく時間がないため開場に急ぐことにしました。
 少し遅れて会場に着くと、懇親会場の障子の外に4人ほど会員らしき人達が待っていました。何とか乾杯には間に合いまいした。
 今年から会場が瀬戸に移ったため、出席者の顔ぶれがかなりかわったように思います。百人展や楽市が瀬戸で行われているため、プロ・アマ交えて招き猫作家の出席がかなり多かったようです。
 障子の外で待っていた4人も、今回の懇親会に参加していた宮沢賢治もので有名な漫画家の『ますむらひろし』さんの熱烈な追っかけファンで一緒に食事をしながら話を聞いたり写真を撮ったりで感激していました。
 

  
2001年日本招猫倶楽部懇親会 in 瀬戸
                             2001年9月29日

今年の限定品
 瀬戸のおもだか屋(中外陶園の直営店)では毎年、日本招き猫倶楽部公認の古い招き猫を復刻しています。今年はひょんなことから手に入れた私の加州猫寺の招き猫が復刻されました。なお、この古瀬戸の招き猫はおもだか屋の解説にある大正というのはおそらく間違いで昭和の初期と思われます。土人形の方はおそらく大正のものだと思われます。懇親会で2つを見比べながら悪い奴がうそをついて売りつけてもわかんないななどと言いながらみんなで見比べていました。詳細を見るとオリジナルの方が髭が細かったり、前垂れなどの彩色がおおざっぱであったりと違いはわかりますが、単独で見たらやはりわからないでしょうね。なお私は「サンキュー」ということでNo.39の復刻品をもらいました。


おもだかや店頭
   
おもだかや店内の販売品と解説
加州猫寺調査報告へ   店内の解説

オリジナルと復刻版の比較(すべて左にあるのが昭和初期のオリジナル)

瀬戸の町中は

記念橋に毎年かかる横断幕 通りに並ぶ「招き猫まつり」の看板

 残念ながら9月30日は小雨が降る中でしたが、みんな元気に目当ての招き猫を捜して歩き回っていました。私もつい冬に向けて招き猫柄の土鍋を買ってしまいました。ラーメンどんぶりも買っておけばよかったかなと今思っています。
 町中のあちこちでは無料で招き猫の絵付けをやっていました。

土鍋を買った鐘忠陶器 招き猫絵付け

 瀬戸の招き猫まつりの売りは何といっても個人作家の作品を多く見られることです。残念ながら撮影禁止がほとんどなので画像でお見せできませんが、平成の招き猫百人展の全作品は「猫町」で見られるのでそちらでご覧ください。ヒデヨシで有名な漫画家のますむらひろしさんも第5回セラミックアート招き猫展でヒデヨシ招き猫にチャレンジしていました。中外陶園の方と打ち合わせをしていたのでいずれ市販されるかもしれません。
 そのような中で今回の私のお気に入りの一つは懇親会でも隣の席だった佐山康弘さんの「猫の宴」です。佐山さんがちょうどこの懇親会の会場と同じような卓の並びと言っていたようにまさに懇親会の縮図を見ているようです。「いるよなあ、こんな猫、いや人」という感じできっとあなたに似た姿の猫もいるはずです。私に似たのも見つけました。
 もう一つのお気に入りは小澤泰麿さんの「吾輩も猫である−招福あそび猫−」展。いいなぁこの発想。実物をお見せできないのが残念です。

瀬戸市新世紀工芸館
ますむらひろしさんと
小澤泰麿さんの
個展をやっていた。
毎回おなじみの「松千代館」
 左のNo.11は見学に来た
「ますむらひろし」さん
おもだか屋のとなりの
ギャラリーでは
佐山康弘さんの個展を開催

おなじみ銀座通りのアーケード街では毎年招き猫の旗?が展示即売されています。街角イベントで今年瀬戸にやってきたのは大分県の福良(ふくら)天満宮です。勇気・挑戦・情熱を表すという赤猫がみんなの福を招いていました。

「あかねこ」の旗。赤ねこ明神とは
直接の関係はない。
福良(ふくら)天満宮が
今年はやってきました。
  赤ねこ明神
ショーウィンドでみかけた
首に鍵をさげた
「MONEY KEY」猫。
このアイデアは
河村目呂二が
かつてやっていた。
 お願いを書くお札  臼杵の赤ねこ明神
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招き猫楽市
 今年の招き猫楽市は瀬戸会場で行われました。屋根付きなので天気に左右されません。小雨模様の天気だったため、まさに絶好の場所でした。もっとも晴れていれば野外の露店の方がおもしろいのですが。やまねこ屋さんの素焼きの色合いがすてきだな。やまねこ屋さんの作品は次のホームページで見られます。(http://www.t-craft.com/yamanekoya/)
 今回の私のお気に入りは間瀬純一さんのねこたちです。水彩による猫でご本人曰く「招き猫絵師」ということです。私は何でも後ろ姿が好きです。招き猫も必ず後ろを見ますし、神社の狛犬もどうしても後ろ姿を見たくなります。実は私が最初ねらっていたのは招き猫の後ろ姿の絵でした。顔を見なくても何となくわかる表情や物言う猫の尻尾が好きです。お話を伺うと間瀬さんも猫の尻尾はひじょうに重要視しているようで作品の至る所に尻尾が見えています。しかし残念ながら後で買おうと思っていたら後ろ姿の大きい作品はすべて売れてしまいました。仕方ないのでしばらくお話をしてほかのブースを見に行きましたが、やはり気になります。その気になった作品が今回購入した『吉夢』です。他の作品に比べ、大きさの割に値段が高いのでおそらく最終日の午後まで残っていたのでしょう。
 雲に乗って、招き猫と鯛の熊手を持って、左足は立て膝で左手で招くその姿に引かれました。しかも頭の上までのびている尻尾まで招いているではありませんか。閉店も近くなってきたのでまけてもらい、購入しました。今回購入した作品が元絵になっているという百人展出品の「吉夢」が気になったのでもう一度、百人展の作品も見に行きました。

奥の赤いはっぴは金山寺の
招き猫美術館の
虫明さん
  鈴蔵さんのブース   「やまねこ屋」さんのブース
これも好きだったんですが、
背景色があまり好きでなく、
『吉夢』の購入となりました。
今回の私のお気に入り間瀬純一さんとその作品 


百人展『吉夢』の元絵?                            

今回購入した間瀬さんの作品
この作品は間瀬さんが4日がかりで描いた作品です。
第3回平成の招き猫100人展に出品された
間瀬作品の『吉夢』の元絵にあたります。
百人展の作品は描くのに4週間かかったそうで
高さが90cmほどあります。
このオリジナル『吉夢』は間瀬作品の中でも
特に細部まで描き込まれている一品です。
頭の上にあるのは尻尾です。
間瀬作品はよく見るといろいろなところに
尻尾が見え隠れしているものが多いのです

百人展に出品された作品は
「猫町」の百人展 Gallery C にあります.

親方!?
 ご苦労様でした。瀬戸会場の親方、日本招き猫倶楽部の中部世話役の高階康子さんです。猫のポーズ(?)をとってくれましたが、何となく「忙しくてお手上げ」とも見えます。来年あたりは私も引きずり込まれてはっぴを着て手伝っていそうな気が・・・・。高階さんの作品のステンドグラスの銀座通りのショーウィンドに展示販売されていました。

瀬戸の親方 高階さん 高階作品のステンドグラス

おまけ

噂の「小泉招き猫」
 いわゆる際物ではある。はたしてこれからの評価はどうなるだろうか。そう言えばタイガース優勝の時に作られた「トラ招き」(店主曰くあまり評判がよくなかったらしい)も1体販売されていた。


 小判には「米百俵」、右肩には「招好景気」のお札。
噂の米百俵「小泉招き」





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