今年も浅草酉の市だ!  2008年11月5日(一の酉)


 またまたやってきました酉の市。1年たつのは早いもの、酉の市がやってくると年末が近づいてきたことを感じます。
 今年は5日(水)の一の酉、17日(月)の二の酉、29日(土)の三の酉まであります。二の酉は出張が重なり行けず、三の酉は品数が減ることもあるので、とりあえず一の酉に出かけてみました。
 仕事が終わり出発です。天気はまあまあです。千束付近はコインパーキングが空いていないこともあるので、昨年から使い始めたちょっと離れた浅草5丁目?付近にあるコインパーキングを利用することにします。今年は40分100円というところを見つけました。
 吉原大門から吉原神社に向かって風俗街を歩き、吉原神社が見えてくると露店も立ち並び始めます。なんだか今年は露店の数が少し少ないように感じます。せんわ通りに入り、脇道からも入れるようですが、正面にいったんまわってみます。ちょっと人が多そうだったので引き返し、脇道から突入します。人出が多いと規制をかけて脇からは入れないのですが、今年は問題なしです。

 浅草酉の市といえば「鷲神社」。初詣に行くとどこにこれだけ店があったのかと思うほど様子が違います。まずは脇からお参りを済ませ、熊手を求めるのは後にします。

 今年はすいていた。  どうしても映える巫女さんに
並んでしまう
 ここでも値上げ


 おっと、こちらも忘れてはいけません。酉の市のお寺「鷲在山 長國寺」。三の酉まである年は火事が多いということで「火除け守り」がこの年だけ授与されます。「月星紋」や北斗七星まど天文ファンには見逃せないお寺です。詳しいことは長國寺の公式ホームページで。いろいろと勉強になります。

こちらが長國寺の正面 三の酉限定「火除守り」
お守り受け所 右手奥に長國寺の屋根が見える

 熊手を売る店の間に毎年「熊手ミュージアム」が作られます。いろいろなタイプの熊手が展示されており、見て回るときに参考になります。新種もあらわれ、分類が難しいものがありますが、知ってまわるとまた見方が変わってきます。

勉強してから歩くとおもしろい
おねえさんは景品ではありません 酉の市クイズ

 毎年「酉の市クイズ」が開催され、現金や食事券が当たります。そのとなりでは純銀小判が当たる昔の富くじ(槍でくじを突く)のようなものがおこなわれていました。「小判よりおねえさんがいい」というおじさんに、「私は当たりません」と巫女さん?は苦笑いするだけでした。

 まずは第一の目的地「よし田」へ向かいます。大正生まれの吉田啓子さんが社務所脇の店に立っており、大勢のお客さんに囲まれています。もうかなりご高齢のはずですが、背筋が伸び粋なおばあちゃんです。

酉の市の顔といってもいいくらい有名人の、よし田三代目「吉田啓子」さん

 本店ともいえる、参道沿いの店舗は今日は娘さん達で切り盛りしています。さすがに平日とあって仕事帰りに寄ったという会社グループのお得意さんも多かったようです。
 よし田の売りは昔ながらの手書きの宝船熊手。大きさが違うだけですべてこの一種類のみ。したがって招き猫とも縁がありません。

こちらは参道脇の店 平日なので会社から来ている人も多い
「宝船」 よし田の半纏 吉田啓子さんの半纏は「月星紋」
「よし田」の宝船熊手



 次の目的地はもちろん「八百代(やおだい)」。今年は何が飛び出すか。ワンダーランドのような楽しみがあるのがこの八百代です。招き猫ものも多いし、オーダーものはしっかり猫が豆絞りのはちまきをしていたりとかなり細部まで作り込まれています。そのようなこだわりを捜すのもこに店の楽しいところです。まだまだここで紹介した以外に楽しい特注品がたくさんあります。
 ところでお兄さんの頭目立っていたけど三の酉までもつかな?

お兄さん目立ってます
 
ちゃんと招き猫に豆絞りのはちまき リバーシブル熊手 こういうことね もう何だかわからない!

 リバースブル熊手、やはり両面に付いているのね。確認できました。「蝮一家」なんてもう訳がわからず楽しいです。

いいな、これ

 「開勢一番太鼓」の特注品いいな。招き猫だと片手しかあげていないのですが、何と太鼓をたたく招き猫には両手上げを使ってバチを振り上げる様子を再現しています。熊手を一つ一つ見たわけではないのではっきりしたことはいえませんが、両手上げの招き猫が熊手に登場したのは初めてかもしれません。やはり太鼓をたたくのは両手でないと様になりません。

 次はお馴染みのCBD。コンピュータソフトの開発やコンサルティングをしている会社です。どこまでが熊手なのか写真を見ただけではわかりかねる熊手です。今年はキートップからねこが出るは七福神は出るは、はたまた鯉や来年の干支の丑も出るはで大賑わい。それに鶴亀に松竹梅とおめでた三昧。

       大きな画像を見たい

パソコンを拡大したい
          どこまでが熊手?

 最後はこれも毎年お馴染みの「喜(よし)塗工」の特注品。カラクリものです。昨年気になるハンドルが付いていましたが、きっとそれもからくりのハンドルだったのでしょう。今年も「ひっぱってみてね!」の木札がさがっています。「ペンキはとんでこないよ 安心してね」とも書いてあります。ひもを引っ張ると刷毛が上がってペンキ缶の中から・・・・。

       毎度お馴染み「喜塗工」の特注品 

          ひもを引っ張ると→   
 もうちょっと拡大したい
「ねこくれと様」似た名前の企業があると思ったら・・・ →

 ペンキ缶ばかりに目がいって肝心の熊手がどうなっているかよく見ていませんでした。俵にのっていることはわかるのですが。

歓迎されちゃいました。
 とにかく八百代(やおだい)は特注品がおもしろい。企業名と売約済みが貼ってある中に「ねこくれと様」というのがありました。「似た名前があるな」と思い、話のネタに撮影しておきました。自宅で編集していて「歓迎」の文字が目に入りました。よく見ると招き猫も「ねこれくと」のトップページと同じもの。たぶんこの「ねこれくと」を見ていただいて、さりげなく歓迎メッセージを貼ってくれたのでしょう。しかもこちらの行動パターンを見抜いているかのように、まさにズバリ狙いどころに貼ってあったわけです。ただ「ねこくれと」ではなく「ねこ+コレクト(集める)」で「ねこれくと」ですよ! でもありがたい。
 もう一度、三の酉に行きます!!

 もちろん八百代は普通の熊手も作っています。画像の中に「ホームページようやっとできたよ」とありますが、ぜひホームページものぞいてください。
                  八百代ホームページ


 よし田の向かいにある白石屋は招き猫なら任せておけといわんばかりに「招き猫満開」の熊手が並んでいます。それにプラスしてその年の話題の熊手も出品します。
 今年は「ひこにゃん」熊手や「ゆるキャラ」熊手なども登場していました。招き猫ファンには見逃せない店です。

定番縮緬猫の差物 持っている熊手にも猫
「ゆるキャラ12球団」熊手 「ひこにゃん」熊手 手前は縮緬、奥は張り子(あるいは土)
おなじみ猫満開 一合升にあふれる招き猫


 今年は全体的に招き猫の種類が増えたように感じます。もともと既製の招き猫を使っているだけにその種類だけでも膨大な数があるはずです。他店と差別化を図るためにもいろいろと工夫をしているのでしょう。

対熊手最大比率の招き猫 これが最大の招き猫差物 笊にもさりげなく招き猫が
小判山 どこにいるかわかるかな?


 何という店か屋号を見るのを忘れていましたが、ちょっと特殊な熊手をたくさん扱っている店を発見。熊手に笊か枡が基本形でそれにいろいろな縁起物がのっています。仙台四郎というのは東京ではめずらしいのではないでしょうか。写真の端に國芳のねこをバックにした招き猫が写っていました。三の酉ではよく見てくることにしよう。

仙台四郎はめずらしい    こんなのが端に写っていた

 きらびやかな熊手の中でこのようなシンプルなものもなかなか趣があっていいものです。そのような中にもよく見ると招き猫が潜んでいることがあります。

 熊手ばかりに目を奪われがちですが、縁起物ということで八頭と切山椒を売る店がそれぞれ1件ずつ境内の中にあります。このような昔ながらの縁起物店を見るのも酉の市の楽しみ方の一つです。

宝船にのる七福神ねこ 羽織猫
撮り忘れてしまった
(次回撮影予定)
切山椒の「沼崎商店」 八頭を売る「芋かん」 境内外の七味屋さん

 さて今回は慌ただしく見て回ったので、次の三の酉ではもう少し見逃したところをゆっくり見て回ることにしよう。おっと知らぬ間にまた行くことになってしまいました。

                   浅草鷲神社オフィシャルページへ

                   鷲在山長國寺オフィシャルページへ

                   鷲神社熊手店配置



  まだまだ三の酉へ続く