目呂二の猫絵たち
 おそらく芸者招きの元になったであろう擬人化された猫の絵です。このあたりの猫はまさに猫娘とも言うべき、はつらつとした若さを感じさせる猫たちです。 
 特に三毛柄の振り袖を着て、少しはにかんだような表情としなやかな仕草の猫娘はまさに目呂二の猫を代表するものです。

                           
                    笑門福来   猫珍奇林(龍興)


若さあふれる猫娘達
福の神は近かう○う     
笑ひをわすれた門は○○○○ぬ
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    Hello! come to me! Let us
             


 同じ和服の猫でも羽織を着ることによって、ちょっと年上の落ち着いた感じの猫になってきます。

    
 笑門福来
  笑う門には福来たる

 猫娘にはタイプの異なるものもあります。

顔の異なる猫娘もいます。
これらはどちらかというと
擬人化されていても
実際の猫の顔に近い描写になっています。
      

 以上の絵の中の猫を見ていると三毛を除き、着物や羽織、小物の彩色がいろいろ確認されている芸者招きの彩色に近いように思います。

 

顔かたちや表情が異なる
猫娘もあります

芸者猫の一日?

絵馬風の擬人化された猫
三味線を持っているところから、芸者猫の一日だろうか?

 郷土玩具の猫をモチーフにしたと思われる猫もあります。目呂二はもらった猫の郷土玩具を絵に描いて記録していたということです。

招福
初辰猫をモチーフにしたものだろうか?
七転八起

 擬人化された猫だけでなく、日常生活の中での猫の仕草を描いたものもあります。

 十年このかたお洋服で無い袖をふり廻して来たわネ 
○さん!それがデパートの宣伝戦ですよ
注釈:○は[皆」かもしれないが
くずし方が少し違うようにもみえる
ハトムネ。デッチリ暑いのにタネやシカケで


  ぬすみ来る
  ○○○○○○○○
  栗に
  りすが
  きている



  えんがわ
  あたゝこう
  まゝごとの
  どろだんご

猫珍奇林写
○玩名○
  かぼちゃのふたばがでた
  ありのぎょうれつがある

郷土玩具の猫は上から高崎張り子?、金沢張り子、不明、不明、猫門の猫

圧巻 「百猫図」
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(かなり大きいです!)

 絵の中に書かれている言葉は行書体やくずし字に不慣れなため十分に読み取ることができません。また部分的に読み取ったものも誤りがあるかもしれません。判明次第、順次訂正加筆していきたいと思っています。