第10回来る福招き猫まつり in 瀬戸 (2005年)

 伊勢に遅れること1年、瀬戸会場の招き猫まつりも10回目を迎えました。伊勢会場が郷土玩具系の招き猫が多く見られるのに対し、瀬戸会場は現代作家の作品を中心に進化する今の招き猫が中心です。また多くの作家さんと交流できるのも魅力となっています。
 今年は万博開催時期に合わせるというより、万博終了直後では主催者側にもとても招き猫まつりにかける体力が残っていないということによる措置だそうです。何しろ通常でも招き猫祭りの直前には瀬戸物祭りがあるだけにそれに万博が重なったらとても無理ということなのだそうです。そのような訳でいつもより1ヶ月以上早い開催となりました。
 去年から心配されたのは会場確保と暑さです。しかし場所に関してはほとんど昨年同様の場所が確保されており、瀬戸蔵ができた関係でむしろ余裕があったかもしれません。

 さて=^・^=はというと8月2・3・4日は仕事で出張です。北海道でのボランティア活動もあるのでまさに綱渡りの日程です。5日の仕事が終わって瀬戸の向かい出発、8月6・7日と瀬戸会場を手伝って(楽しんで)、即敦賀港に移動、そのまま北海道に渡る計画です。
 計画だけはよかったのですが、出発同日いつものごとく当日にばたばたと荷物を準備することになってしまい、夜中に夜逃げのように荷物を積み込み、結局出発できたのは日が変わり6日の午前3時頃になってしまいました。

 体調は万全だったので快調にとばし、朝のうちに瀬戸に到着しました。瀬戸の町は万博対応で道が拡張され、昨年家屋を移動していた「丸一国府」の店も完成しており、新築された「瀬戸蔵」や駅前のガラス張りの建物などかなり瀬戸の町は変わっていました。
 初日はゆっくり見学を・・・と思って町に繰り出したのですが、夕立に遭ってしまいました。これも夏開催特有の誤算でした。2日目は以前から頼まれていた楽市の猫の古本屋「我が輩堂」のお手伝いです。どうしてもおまけをしてあげたくなり、「商売には向かないな」と自分の商才のなさを痛感した次第です。

 新しく完成した「瀬戸蔵」  丸一国府も道路拡張で建物移動完了
銀座通りの入り口では
手作り張子がお出迎え
銀座通りアーケードにある
垂れ幕
手書き色紙
懇親会場「銀座茶屋」 「よろず猫処肉球 表庭」もある お馴染み特設「招き猫神社」
常設らしきテントの下でも頒布会


 新しくできた「瀬戸蔵」では「平成の招き猫100人展」を開催しています。螺旋階段中央に吊り下げられた風船オブジェがなかなかよいです。1階ギャラリーでは瀬戸市商店街連合主催の招き猫立体ぬり絵コーナーがあります。いいなぁこれ。1つ欲しくなりました。これはオリジナル作品なのだろうか?それとも市販されているのだろうか?

瀬戸蔵 瀬戸蔵の中では百人展は開催されていた
招き猫立体ぬり絵 こんなふうに立ち上がる
こんなのもある

 同じ瀬戸蔵内と銀座商店街内では「なりきり招き猫大集合!」(無料)をおこなっていました。これは猫のフェイスペイントです。手間がかかるので限定60匹でしたが、もう一つ「招き猫シールを貼ろう!」(無料)は水でぬらして貼るだけと簡単なので、準備された数も多く町中のいたるところでシールを貼った人を見かけました。なりきり招き猫を見ていると、耳としっぽを準備すればイベントや商売になるな!!

某招き猫制作者の飼い猫
モザイク入れなかったけど誰か
    わからないですよね。       
なりきり招き猫   招き猫シールを貼ろう!

  ※なりきり招き猫と招き猫シールのモデルは昨年の写真の「謎の気功師とそのお客」です。

 さて今年はこれまでの楽市が「楽市」と作家の対面販売の「アートビレッジ」に分かれてしまいました。楽市は出店者が見学する時間がないということで午後の開店であるのに対し、アートビレッジは終日開店です。連絡の遅れなども重なって楽市は出店が少なくちょっと寂しい状態となってしまいました。アートビレッジも店がひしめき合ってもう飽和状態でこれ以上出店を増やすことができそうもありません。私自身はやはりプロ・アマ混ざっての形態がいいように思います。出店者が増えて以前のように軒先やテントというわけにはいかなくなった現在、これだけの出店者を一堂に集められる会場確保が難しいと思います。しかし、隣どうしの2部屋でもかまわないので一緒に開催した方が集客の点でも有利だと思います。隣どうしの部屋なら片方を午後からの営業とすることも可能です。関係者の事情もあるようで、10年目を迎えた瀬戸の招き猫まつりは規模が大きくなったと同時に難しい問題も抱えているようです。

楽市会場 文化ホール 今年の楽市は出店が少なくちょっと寂しい
 体験コーナーもある  お馴染み「はしもとさん」の鐘は
出口のくじの会場に
持って行かれてしまった
 奥のブースの方が
「なりきり招き猫」の飼い主
 江戸屋招き猫さんのブースもあった  出口では抽選会

招き猫アートビレッジの会場外にある作家さん達の寄せ書き  閉会後もらえないか交渉しようと思っていて忘れていた。

 蝉丸さんの個展「源氏物語第三段」。箔を貼った猫は神秘的。特にコバルトブルーの箔に目を奪われてしまいました。蝉丸さんの簪は猫とお揃いでした。お茶会や他のイベントもやっているので和服姿の方は何人もいるのだが、「和服を着ていてもあの簪でただ者ではないことがわかる!」と言っている人がいました。「なるほど!」。
 隣の瀬戸市美術館では過去の100人展受賞者6名の作品が展示されていました。残念ながらケースの中に展示されているため、佐山さんの作品などは触れないのが残念でした。

会場の蝉丸さん    小さい写真では
なかなか色合いがうまく出ない
招き猫現代作家展

 瀬戸といえばここを忘れるわけに行きません。嬬恋より移転した「招き猫ミュージアム」です。

招き猫ミュージアム外観 ミュージアム入り口 招き猫がしぼむと祭りも終わり!!

 午後5時になり、各会場であわただしく片づけが始まります。文化会館前のシンボル的な金色の大招き猫のコンプレッサーの電源が切られれとアッという間に招き猫がしぼんでいきます。2日間の祭りは終了しました。アートビレッジや楽市に参加していた作家さんもそれぞれ荷物をまとめ1年後の再開を合い言葉に散っていきます。ふだんなら片付け終わると暗くなっているのに、開催が1ヶ月以上早い今年はまだ日差しがありました。
 瀬戸蔵で食事をし、瀬戸の町を少しぶらぶらした後、北海道へ出発するため一路敦賀へ向かいました。
 来年の開催は9月23・24日だそうです。

 ***「しまった!ここまで来ていながら万博に行っていない」食事が終わってから瀬戸蔵においてあるパンフレットを見て知ったのだが、会場までバスで18分しかかからず、午後10時までやっていて、しかも午後5時からは半額になるのだそうだ。後で知ると何だか悔しいな。十分見に行っている時間があったのに。***