黒猫は招く南池袋壁猫を探しに行く


 ずいぶん前のことだが、新聞に雑司が谷近辺で黒猫の落書きがあちこちにあるという記事が載っていた。いつかは見に行かなくてはと思っていたがそのままになって忘れていた。今年(2011年)の初めに、そのような事実を思い出し、見に行くことになった。

 場所は東京豊島区の南池袋から雑司ヶ谷にかけての一帯。まったく情報なしでは難しいのでネット検索してみた。もう最初の目撃からかなり年数がたっている。なくなったり薄くなってしまったものもあるようだ。とにかく今見ておかないと後で後悔する。

第1回散策 2011年
 初回は地域散策だったので偵察程度。冬の夕暮れは早い。現地に着くころにはすでに薄暗くなってしまっていた。とりあえず何匹かさがしてみた。南池袋3丁目の明治通り沿いにある古本屋「古書往来座」の脇にコンクリートブロックがありそこに一匹いる。 2005年に近所のビル建設でここに引っ越してきたようだ。

 古書往来座脇 南池袋3−8   法明寺脇の電柱  南池袋3−6
黒猫(2)がいる法明寺の東側側道を
東通りから南へ進むと
1m位の道幅の中央に
小さい石塔があり,
そこに座っている
 南池袋公園は再開発の変電所つくりで工事中 鬼子母神へは夜は入れない  

 法明寺脇の電柱にもいる。期待が高まる。しかしもう暗いので今日はここまでとしてあらためて出直すことにする。


第2回捜索(2011年1月9日)
 池袋公園で黒猫くんに遭遇。さいさきがいい。
 スタートは先日の古書往来座から。

  池袋公園の黒猫   
 
 黒猫1 古書往来座脇   
   
  大鳥神社参道入り口  黒猫2  大鳥神社参道付近
   もと雑司谷中学校跡地に日の出小学校、高田小学校、雑司谷小学校の
3校が統合されてできた南池袋小学校。
歴史ある三小学校の名称が消えてしまった。
ちなみに町名は雑司ヶ谷だが、学校名は「ヶ」抜きの雑司谷。
南池袋小学校の敷地内にはみみずく資料館がある。
みみずくが校章という学校は他にあるのだろうか? 
 黒猫3 法明寺近辺
 
   元雑司谷中学校跡地の南池袋小学校  
   
 ここを曲がると    
 威光稲荷前の車止め 黒猫4  左が威光稲荷参道
 黒猫?   黒猫5 
 
    法明寺にいたブルー猫くん  
 
  鬼子母神本堂    
  全部ザクロ    絵馬もザクロ
 
   江戸時代から続く「上川口屋」  
 元「音羽屋」店舗  すすきみみずく 少しだけ名残はある 
   
 茶屋で団子を食べる    
 
   黒猫は招く  鬼子母神診療所がこんなところに
 何を見てるニャー  正月飾りのついた井戸  黒猫6
再び南池袋小学校に戻ってくる  南池袋小学校の校章   みみずく資料館学校内にあるのも珍しい
 
 南池袋公園東側付近  黒猫7  

 東通りに戻ってくる。もう一カ所捜そう。

   ライブで有名なシアターグリーン  
  左に見えるお寺の会館でお世話になるとは 
 南池袋生猫    
 南池袋1丁目 伊藤医院  黒猫8  すでに消されているが痕跡が少し・・・
 消え去るもの   この看板もいずれなくなるだろう 

 この日はほとんど消えているものも含め8匹の確認ができた。やはり早く見に行かなかったのが悔やまれる。だれが何のために描いたかわからない。
 しかし魅力ある黒猫。もっとも落書きであることのはかわりはないので犯罪行為ではある。それを差し引いてもおつりがくる。やがて消えていく運命にある黒猫。
 池袋で猫と言えば30年近く前、jまだ勤務先がこのあたりにあったとき、ビートたけしの「天才たけしの元気が出るテレビ」に関係するたけしの猫招きアパートが都電沿線にあった。連れられて一度見に行ったことがある。まだデジカメのないころだったのでその場で撮影とはいかなかった。池袋は再開発でどんどん変わっている。古い地名もなくなった。伝統ある学校も統廃合されてしまった。戦前からあった家のどんどん取り壊されている。
 壁の黒猫が少しずつ忘れ去られ、消えていくのと同時に池袋近辺も大きく変わっていく。

 この散策は2011年正月におこなったが、その後父親の具合が悪くなり1年以上遅れてのアップとなった。その間に父親は亡くなり、キンカ堂もなくなった。もしかすると南池袋の黒猫もなくなったものがあるかもしれない。なんと公開は探索の1年以上後になってしまった。

 できれば黒猫散策マップを掲載したいのだが、手頃な地図がないので今回はなし。いずれ近況といっしょに出してみたい。