ハイブリッド招き猫

 毎年3月下旬が近づくとソワソワし始めます。恒例の中野雛市が近づいてくるからです。奈良さんの招き猫を買うだけなら伊勢の初日の早い時間に行った方が確実です。西原さんの招き猫を買うなら、毎年出品されるかどうかわかりませんがとにかく列に並んでみるしかありません。
 来年また会いましょうと言わなくても翌年顔なじみが顔を合わして1つの土人形を手に入れる、それが中野雛市の楽しさです。
 そんな中野で奈良さんの招き猫の絵付け体験ができます。中野市の日本土人形資料館では毎日できるようです。また大きな祭りなどの時には奈良さんの実演が中野陣屋・県庁記念館近くの市街地活性化施設で行われます。招き猫自体は奈良さんが手を高くあげると遠くの福を招くという話を聞いて手を伸ばしたものと言うことで普段奈良さんが製作している招き猫にはない型です。ただちょっと手の市が不自然なのがご愛敬です。
 さて奈良さんとの合作を製作するには、その実演の時が狙い目です。なかなか断り切れない奈良さんは頼まれると顔をかいてくれます。いちばん難しい顔が入ればしめたもの。しかし悲しいかな、招き猫マニアはどうしても自分が見てきた猫たちが頭から離れずどこかで見たような招き猫になってしまうのです。
 しかしどんな猫であっても世界でたった1体のハイブリッド招き猫の誕生です。 

   
奈良さんをバックにしたハイブリッド招き猫    絵付け体験を待つ、中野土人形の招き猫たち

        日本土人形資料館   長野県中野市東山公園内   0269−26−0730