北海道の招き猫8  2004年編

北海道の招き猫シリーズもその8となりました。今年新たに見つけたのは3匹だけです。何しろトロッコ王国にいた期間が長いので必然的に捜査期間も減るわけで仕方がないかもしれません。

1 余市の石材店の招き猫
 久しぶりに小樽から北海道に上陸しました。小樽から上陸した場合は積丹半島を回ってくるのが日頃の習慣です。余市の町はずれにある国道沿いに所有者の米田石材(有)があり、親子3匹の招き猫が招いています。最近この手の何種類かの石材を組み合わせた招き猫を時々見かけるので、この店のオリジナルではないでしょう。まだ上陸して間もない早朝に招き猫に会えるなんぞ何かよい旅になりそうです。

2 旭川「時代屋」の看板猫
 旭川市内にある古道具屋で雑誌ラピタ平成16年8月号にも掲載されていた店です。店内での収穫はなかったのですが、看板が招き猫という思わぬ収穫がありました。きっと何かに使われていた招き猫なのでしょう。招き猫に書かれている文字は小判の文字と重なりわかりにくいのですが、「この世の中あたりまえではおもしろくありません」とある。


3 釧路の美容院猫
 釧路には毎年通っている古本屋の近くに以前から気になっていた招き猫がいます。釧路駅の北側は南側に比べて空き地やシャッターを閉じている店も多く、ひじょうに寂しい雰囲気です。そんな北側のロータリーを出たところにあるなぜか美容院が2軒並んでいます。1軒は木造で着付けなどもやっている昔から地元でやっているといった感じの美容院です。もう1軒は予約制の新しい美容院です。招き猫はその後者の美容院「カプリース ヘアー」にいます。美容院にはちょっと大き過ぎるかなといったサイズで入り口の床の上に番犬のごとく座っているのがちょっと珍しい。最初に行った日に撮影しておけばよかったのですが、撮影に行った日はうかつにも美容院の定休日でした。ということで足しか見えません。この招き猫は写真のその位置が定位置で常に視線を道に向けて通りがかりのお客さんを招いています。

右側のドア裏にいる


4 中標津(CREA(株))の看板猫
 中標津にはラーメン屋「味てんぐ」の看板があります。この看板は今でも健在です。しかし気がかりなのは今年2回中標津を通過しましたがその店が営業している様子が見えないのです。
 その中標津にもう1匹招き猫がいました。中標津市街を国道272号はバイパスしているため途中で市街地を通る道道に入ります。標津方面に向かっていくと中心街を少しはずれたあたりにCREA(株)の看板が見えてきます。写真にもあるように看板や案内板などの制作販売やリース・レンタルをおこなっている会社です。看板制作に会社ですからもちろん自社製でしょう。猫が好きなのでしょうか?入り口のドアにも「WELCOME to CREA」の猫ステッカーが。
 この看板は標津から弟子屈方面へ向かうときにはひじょうに見づらいため見逃すことが多いでしょう。 

目立つ看板 入り口で招く


5 八雲町の招き猫その後
 以前にも紹介している八雲の招き猫です。健在です。背景が赤系統だったのでかなり退色が進んできました。招き猫のはがれも生じてきました。見るなら今のうちかもしれません。


6 浦河町荻伏「赤心社」の看板猫 (廃絶)   過去の写真から

1998年8月撮影


 1998年の北海道の写真を見ていたら、まだ紹介していなかった招き猫が出てきました。場所は苫小牧から襟裳岬を目指し国道235号を走っていくと浦河の市街に入る前に荻伏という集落があります。そこを流れる元浦川の手前にあるスーパーマーケットです。残念ながらその後、店を改修したときこの看板猫はなくなってしまいました。
 街中のスーパー程度にしか思っていなかったのですが、『赤心社』という名称は「何だろう?」と気になっていました。
 調べてみると『赤心社』は明治13年に設立されたクリスチャンによる株式会社組織の北海道開拓会社で、明治14・15年に浦河に入植、軍馬生産・乳牛・商店経営を営み、地域経済の要として重要な役割を果たしてきた。」とあります。まさにこのスーパーマーケットのある萩伏は浦河地域の開拓のスタート地点ともいえる地だったのです。ちなみに所在地は浦河町荻伏1で集落の中心ともいえる住所です。このスーパーマーケットの創業は1880年とのことですのでまさに開拓の歴史そのものなのです。